美容液だけでスキンケアは可能なのでしょうか?

スキンケアというと、洗顔→化粧水→美容液→乳液・クリームという順番で普通はやっていくものですが、美容液だけでできると聞いたことがありますか?

美容液だけでスキンケアをできるのかどうかを明らかにします。

ほうれい線バナー

美容液1本だけでスキンケアができるのかを検証

美容液だけは効果的?

今までのスキンケアでは何種類も使っていたものが、美容液1本だけでできれば、いつものお手入れが楽になるしコストも抑えられます。

美容液だけで良いのであれば、化粧水や乳液、クリームがなくても肌の潤いや油分が不足しないかを調べる必要がありますね。

美容液の効果を検証しながら進めていきたいと思います。

美容液の成分は肌の表面だけでなく内部にも効果がある

化粧水が潤わせてくれるのは表皮の最も外側にある角層(角質層)の表面部分です。

ただし、化粧水で潤った水分は蒸発してしまうため、乾燥の根本的な解決にはなりません。

化粧水は90%以上が水でできていますが、水は皮膚に吸い込まれにくいものです。プールやお風呂に入っても皮膚が水を吸ったと感じる人はいないでしょう。

化粧水での保湿効果に過度な期待はできません。

美容液も角層に届きますが、化粧水よりも内部に浸透する作りになっています。

美容液は化粧水に比べて油分が多く含まれているためです。水分より油分のほうが皮膚に浸透しやすいのです。

また、美容液にはセラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸など肌に効果的な有効成分が高濃度で配合されています。

角層は角層細胞と細胞間脂質で成り立っています。レンガ塀に例えるなら角層細胞がレンガ、細胞間脂質がセメントで、細胞間脂質が角質細胞の間を埋めて支える役割をしています。

細胞間脂質に含まれているセラミドは高い保水力を持っています。セラミドが不足していると、肌に水分があったとしても蒸散してしまい、肌が乾燥状態になってしまいます。
美容液によってセラミドなどの保湿成分を補給することが肌の乾燥対策には必須なのです。

美容液だけの効果

美容液には大きく分けて3つの種類があります。肌の状態と目的に合わせて使いましょう。

効果に応じて価格も上がる傾向にあります。価格が上がるのは、美容に効果的な成分の濃度が上がるためです。

美容液の種類 役割 主な成分
保湿美容液 乾燥対策・保湿 コラーゲン

セラミド

ヒアルロン酸

美白美容液 紫外線によるシミ・そばかす対策 ビタミンC誘導体

トラネキサム酸

アルブチン

エイジングケア美容液 くすみやシワなどのお手入れ ナイアシン

白金

ヒトオリゴペプチド

保湿美容液はたくさんのユーザーに使われている

乾燥に悩まされている女性は多く、保湿美容液のユーザーは年齢を問わずたくさんいます。

肌の乾燥はシワの原因となるだけでなく、かさつきなどの肌荒れなどを招きます。くすみや毛穴の開きも乾燥が原因です。

また、乾燥した肌を保湿しようという肌自身の機能によって、逆に皮脂の過剰分泌も起こします。

あらゆる肌トラブルが乾燥が原因となっています。乾燥に悩む女性にとって、保湿美容液は頼れる味方なのです。

保湿美容液は、2,000円程度から30,000円前後のものまで幅広くあります。低価格帯のものは一般に保湿成分が少なめです。価格に応じて保湿効果は高くなる傾向にあります。

年齢を重ねるほど肌のトラブルは深刻化しやすく、高機能な高価格帯の美容液を使う方が多いです。

肌が乾燥している場合は美容液だけで良い?

肌の乾燥は美容液だけでいい?

肌の乾燥で悩んでいる方のほとんどは、化粧水や乳液・クリームと共に美容液を使っています。

しかし、乾燥対策のためにあえて美容液のみにしたほうが良いという考え方もあります。

どのような理屈で美容液だけでスキンケアできるというのかを調べました。

美容液のみで乾燥対策できるという考え方

美容液だけでスキンケアできるという考え方は、人体には不足した肌の水分や油分を補う機能があるところから出ています。

肌の水分は本来、化粧水等で外側から補うものではありません。食事などで摂取した水分が体内を巡り、肌の潤いを生み出します。同様に皮脂も自ら生み出し、外部刺激からのバリアを果たしています。

肌には自らの力で守ろうとする力があるため、あえて化粧水で水分を補わなくてもいいし、乳液やクリームで油分を補う必要はないと言うわけです。

ただし肌内部の保水力が弱い状態になっていると、肌はカサカサし、ハリがないままです。

どんなに肌が自ら潤おうと水分を出しても、保持できなければ水分は蒸散してしまいます。

セラミドなどが配合された美容液を使って水分を保持する土台を作る必要があります。

「水分・油分は自分の肌の力を生かし、美容液の力で肌本来の力で生み出した水分を保持できるようにすることが必要」というのが「美容液のみでスキンケアできる」という考え方です。

本当に美容液だけで乾燥対策できるのか

美容液のみのシンプルなスキンケアで子どものようにぷるぷるでツヤツヤな肌になれたらいいのですが、残念ながら難しいことです。

乾燥肌というのは言うまでもなく肌の水分量が足りていない状態です。
紫外線、エアコン、ストレス、不規則な食生活など、肌の乾燥の原因はたくさんあります。とある調査によれば、日本人女性のうち約70%が乾燥肌だそうです。

年齢を重ねるごとに新陳代謝は衰えてきます。
また、今までに積み重なった紫外線量や角質層の厚みを考えても、ほとんど手入れをしなくてすんだ子どもと同じ肌にはなりようがありません。

乾燥などのいろいろな肌トラブルの要因を抱えた大人の女性は、化粧水によってキメを整え、美容液で肌内部に美容成分を届け、乳液やクリームで乾燥を防ぐ必要があります。化粧水→美容液→乳液やクリームでのスキンケアが必須なのです。

摩擦を減らすために

スキンケアやメイク自体が肌への負担になると聞いたことはないでしょうか。

皮膚が薄かったり過敏だったりする方の中には、摩擦が皮膚へのストレスになっていることがあります。化粧水やファンデーションを重ねてつけること自体が肌への刺激となっているという考え方です。

肌への過剰な摩擦はたしかに肌によくないことですが、化粧水や乳液などを使わずにスキンケアをするのは無謀です。

摩擦からくる肌への負担を減らすためには、ケアの方法を見直してみましょう。

  • 毛穴パックやスクラブ入りの洗顔料など、肌の刺激になるものを使わない
  • 洗顔後に肌の水気を取るときは、柔らかなタオルを顔に押し当てるようにする
  • 化粧水や乳液を使うときは、コットンを使わず手で優しく押し込む
  • メイクブラシは柔らかな毛先のものを使う
  • メイクブラシやスポンジは定期的に手入れし、清潔なものを使う
  • メイクは薄めにし、クレンジングするときはこすらない

スキンケアは化粧水やクリームも使おう

美容液のみのスキンケアは、肌本来の機能を取り戻すという説もあります。

また、化粧水や乳液・クリームなどの手順を省くことで、摩擦という肌へのストレスを減らす効果もあります。

美容液にはセラミドをはじめとした高濃度の美容成分が配合されており、化粧水よりも肌内部への浸透力も高くなっています。

ただし、化粧水や乳液・クリームを使用するよりも効果が落ちることは否めません。

また、スキンケアを重ねることで摩擦が気になるならば、スキンケアの方法を見直したほうが良いです。

時間はかかりますが、化粧水⇒美容液⇒乳液・クリームの順番に使用して艶やかなお肌を維持しましょう。

ほうれい線バナー