冷え性の改善は食べ物から!体を温める食材の見分け方&食べ方
冷え性を食べ物で改善したいと思っている方はいませんか?
手や足などの末端が冷えやすい、一度冷えると温まりにくいなどの症状に悩み始めたら「冷え性」のサインです。
冬の冷たい空気、夏の冷房など体を冷やす機会は意外と多いもの。
冷えやすい体を毎日の食事から改善してみませんか?
冷え性の原因は?
冷え性の原因として、室外と室内の温度差による自律神経の乱れ、女性ホルモンの乱れによる血行の悪化、冷たい食べ物の摂りすぎ、生活習慣病による閉塞性動脈硬化症などが挙げられます。
また、女性は男性と比べて筋肉量が少ないため、冷え性になりやすいとも言われています。
筋肉には多くの毛細血管があり、動かすことで血流を促し体温を作り出しています。
そのため、筋肉の割合が少ない女性の体は、男性よりも冷えやすくなっています。
体は「冷え」を感じた時、真っ先に内臓を守るために、血液を体の中心に集めて温めようとします。
その結果、手足などの末端に血液が行き渡らなくなり、冷え性の代表的な症状「手足の冷え」が起こるのです。
食事で体の内側から温めていくことで、体の隅々まで血を巡らせることができます。
冷え性はダイエットにも大敵。日々の食事から冷えにくい体づくりをしていきましょう。
体を温める食材の見分け方
食材には、体を温める効果がある「陽性食品」と、体を冷やす効果がある「陰性食品」があります。
陽性食品を多く食事に取り入れることで、体を内側から温めていくことができます。
とは言え食材の種類が多すぎて覚えきれない!という時のために、陰性食品と陽性食品を簡単に見分けるポイントと代表的な食品をご紹介します。
寒冷地で育っているか
冬に旬を迎える食べ物や寒い土地で育つ食べ物は、寒さに強く体を温める効果があります。
野菜だけではなく、魚や果物の一部にも同じ効果があります。北国でよく採れる食べ物を思い浮かべてみると、わかりやすいかもしれません。
穀物 | 蕎麦 |
---|---|
果物 | りんご さくらんぼ ぶどう |
野菜 | かぼちゃ
ネギ にんにく ニラ |
魚 | アジ
サバ イワシ エビ うなぎ フグ |
地中の植物か
土の中で育つ食べ物にも、体を温める効果があります。体を温める食品として有名なショウガも土の中で育ちます。
その他にもスーパーでよく見かけるもので、いくつかぱっと思い浮かぶのではないでしょうか。
- ショウガ
- かぼちゃ
- にんじん
- 玉ねぎ
- 大根
- ゴボウ
- かぶ
- レンコン
発酵しているか
発酵食品に含まれている酵素にも、体を温める効果があります。
酵素とはタンパク質の一種で、体に取り入れることで代謝を活性化させ、体温を作り出してくれます。
さらに発酵食品には血液をサラサラにする効果もあるため、冷えて血流が滞りがちな時には積極的に摂取したい食品です。
食べ物ではありませんが、発酵させて作る日本酒や紹興酒も体を温めると言われています。
- 味噌
- しょうゆ
- 納豆
- チーズ
- ヨーグルト
- 漬物
冷え性改善に必要な栄養素
体を温める食材をご紹介しましたが、なぜ陽性食品が体を温めるのでしょうか?
陽性食品の温め効果には、5つの栄養素が関係しているんです。
タンパク質(必須アミノ酸)
タンパク質には、筋肉や内臓・血液・髪の毛などを作り、代謝を上げて体内の熱を生み出す役割を持っています。
そんなタンパク質は、9種類の「必須アミノ酸」と、11種類の「非必須アミノ酸」で構成されています。
どちらも欠かせないものですが、特に必須アミノ酸(フェニルアラニン、イソロイシン、ヒスチジン、バリン、リジン、トリプトファン、ロイシン、メチオニン、スレオニンの9種類)は、体内で作り出すことができません。
そのため、食品から摂取する必要があります。
特に必須アミノ酸がバランスよく含まれている食品は豚肉・アジ・牛乳・大豆。
牛乳はそのままだと体を冷やす食品ですが、発酵させてチーズに加工することで、なんと体を温める食品に変化するのです!
大豆もそのまま食べるより発酵させた納豆を選ぶなど、加工方法を意識することで体を温める効果を高めることができます。
鉄分
鉄分は赤血球を作り出す栄養素の1つ。
赤血球は酸素を全身に運ぶ役割を持っています。そのため、鉄分が不足してしまうと酸素が全身に行き届かず貧血状態になり、体の燃焼機能が衰え、全身が冷えてしまいます。
女性は生理で血液が外へ出てしまうため、鉄分が不足しがちです。鉄分をしっかり摂取し、貧血状態を防ぐことが冷え対策には重要です。
鉄分が多く含まれている食品として代表的なものは、カツオ・サバ・レバーなどの赤身肉です。
足が冷える原因について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
足から温める冷え性対策|辛い冷えとはサヨナラ
ビタミンC
ビタミンCは鉄分の吸収を促進させ、毛細血管の働きをよくするため、鉄分とセットで摂取するとより効果的です。
また、ビタミンCには自律神経を整える効果もあります。
季節の変わり目や室内外の激しい温度差に体がついていけず、体温調節機能が衰えてしまった時(自律神経が乱れた状態)にはビタミンCが効果を発揮します。
ビタミンCを多く含む食品として代表的なものは、赤ピーマン・黄ピーマン・ブロッコリー。
ビタミンCは熱に弱いため、野菜や果物などの生で摂取できるタイプの食品を選ぶのがおすすめです。
ビタミンE
ビタミンEには、毛細血管を拡張させ、血の巡りをよくする効果があります。
血行が悪くなることで起こる冷え性を改善するためには、血行促進作用のある栄養素を摂取していくことが不可欠です。
ビタミンEが多く含まれている食品として代表的なものは、アーモンド・ピーナッツ・くるみなどのナッツ類。
ただし、ナッツ類はカロリーが高いため、食べすぎには注意しましょう。
ビタミンB群
ビタミンB群とは、ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチンの8種類の総称です。
ビタミンB群の中でもビタミンB1・B2・B6は、摂取した糖質・脂質・タンパク質を燃焼させ、体の熱を作り出す効果があります。
ビタミンB12・葉酸は鉄分と同じく赤血球を作り出す役割を持っており、どれも冷え対策には欠かせない栄養素です。
ビタミンB群が多く含まれている食品として代表的なものは、肉・魚・豆類です。
冷え性改善のための食習慣
体を温めるには食べ物だけではなく、食べ方も重要です。
温め効果をより得るために、食生活の上で注意すべきポイントをご紹介します。
朝食は必ず食べる
朝はバタバタと忙しく、朝食は食べないという方も多いのではないでしょうか?
実は、朝食は体を温めるために最も重要な食事なのです。
朝は一日の中で体温が最も低い時間帯です。体が冷えきったまま活動を開始しても、頭がうまく働かなかったり、手足が冷えてうまく動かせなかったりと、スムーズに動けないことがあります。
朝に体を温める食事をとることで、内臓や脳が活性化し、一日の体温を上げることができます。
温かくて多くの野菜が摂れるスープなどが理想ですが、どうしても忙しくて朝食をとる時間がない場合は、ホットココアがおすすめ。
ココアに含まれるカカオポリフェノールには、血管を拡張し、血流を促す効果があります。原料のカカオ豆は南国原産ですが、例外的に体を温めてくれます。
冷え性に効果が期待できる飲み物について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
冷たい食べ物は避ける
冷たい食べ物を食べすぎてしまうと、当然内臓は冷え、機能低下につながってしまいます。
暖房の効いた部屋でアイスを食べるのも贅沢なひと時ではありますが、食べすぎるとどれだけ外側から体を温めようとしても冷えを感じるようになってしまうため、注意が必要です。
トマトやナスなどの体を冷やす食品も、冷えが特に気になるときには避けた方がいいでしょう。
ただし、にんにくや味噌などの体を温める食品とあわせて摂取したり、体を温める調味料(コショウ・トウガラシなど)を使って調理することで、体を冷やすのを防ぐことができます。
栄養バランスを心掛ける
今回、体を温める食品をご紹介しましたが、体を温めたいからといって1つの食品に偏って摂取してしまうと、逆に過剰摂取で体調不良を引き起こしてしまう可能性があります。
特定の食品だけに偏らず、基本は栄養バランスのとれた食事を心掛けながら、体を温める食材を積極的に取り入れていきましょう。
栄養満点の食事で温活を
冷え性にはバランスのとれた食生活が不可欠です。
今回ご紹介した食事による冷え対策に加え、筋肉量を増やす運動をあわせて行うことで、温め効果は倍増します。
日々の生活に取り入れて、冷え知らずの体を手に入れましょう!