化粧水をつけないスキンケアの方法
スキンケアの基本中の基本である化粧水。絶対につけなくてはいけないと思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、化粧水をつけない場合は肌トラブルのない肌を作れるという説もあります。
化粧水をつけない場合のスキンケア方法を解説します。
健康肌に必要なもの
美肌と一言でいっても、人によって理想とする肌は異なります。
赤ちゃん肌のようにプルプルの肌が美しいと思う方もいらっしゃいますが、マットな質感でシミも曇りもない陶器肌が美しいと思う方もいらっしゃるでしょう。
どんな肌を目指すとしても、すっぴん肌が健康でなければ美しくないのは共通した事実です。
シミ1つなくても肌がガサガサと荒れていては美しいとは言えません。
たっぷりの水分と油分で見るからに潤った肌でも、皮脂が多くニキビができているなら美しさとは遠くなってしまうでしょう。
美肌ケアをするなら、まずは肌の調子を整えて肌自体を健康にすることが重要だと言えるのです。
スキンケアに化粧水は必要ない!?
健康美肌を作るためには、必ずしも化粧水が必要ではない場合もあります。
「スキンケア方法は化粧水から始めなくてはいけない」という固定観念に縛られるのではなく、「肌に充分な水分と油分を補給できれば、使用するアイテムにはこだわらない」という柔軟性が大切だからです。
肌に備わった水分・油分調整機能
肌には本来、勝手に水分や油分を調整する機能が備わっています。
しかし、過剰な頻度で使用すると水分や油分をスキンケア法によって補ってしまうと、肌力が徐々に衰えていき、スキンケアをしないと潤いを保てない肌になってしまう可能性もあります。
肌が水分不足で乾燥しているときには、化粧水でたっぷりと水分を補給することは必要です。
しかし、油分不足で肌質が乾燥肌に傾いているときやクリームや美容液が肌に入り込まないほどに水分過多の状態になっているときは、化粧水は控える方が良い場合もあるでしょう。
また、化粧水をいくらたっぷりと塗っても、そのあとにクリームなどでフタをしないと水分が蒸発し、化粧水を塗る前以上に乾燥した状態になってしまう可能性もあるのです。
肌本来の機能を最大限に生かしつつ、必要なケアを必要に応じて与えていくようにしてください。
クリームだけで行うスキンケア方法
化粧水が必要ないと判断できるときは、クリームだけのスキンケアもございます。化粧水を与えないことで、肌に備わっている適度な水分・油分を分泌させる能力を活性化し、肌の基礎力を最大限に引き出します。
ガッテン塗りでお手軽スキンケア
NHKのためしてガッテンという情報番組で紹介された美容法に、洗顔後、化粧水を塗らないでクリームだけを塗るというものがあります。
“ガッテン塗り”や“ガッテン法”とも呼ばれますが、続けることで次の効果が得られます。
適量のセラミドが作られる
肌の潤いに欠かせないセラミドは、肌表面の水分量が高いと産生されにくくなってしまいます。
化粧水を塗らずにクリームを直接塗れば、肌本来の水分量よりも過剰に水分が補われることもないため、セラミドが適度に作られ、適度に潤いのある肌が作られます。
ターンオーバーが整う
美肌を保つためには、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が整っていなくてはなりません。
いつまでも古い角質層が留まっていると、角質の厚みが増すだけでなく、肌の瑞々しさや透明感は失われていきます。
過剰に皮膚に水分を与えると、ターンオーバーが乱れ、肌が適正なサイクルで生まれ変わらなくなってしまいます。
ターンオーバーを整えるためにも、化粧水を使わず、肌本来の水分量をキープすることも大切なのです。
肌への摩擦が減る
化粧水を塗って、美容液を塗って、乳液とクリーム、オイルを重ねて・・・と幾重にもスキンケアをしていると、どんなに肌をこすらないように注意しても肌を摩擦する回数が増え、肌にダメージを与えてしまいます。
しかし、スキンケア商品としてクリームだけを使うなら、皮膚を摩擦する回数も減り、肌へのダメージも最小限にすることができるのです。
肌への摩擦はNG
ガッテン塗りをすることで肌への摩擦を減らせますが、クリームをゴシゴシと塗り込むなら摩擦回数は増え、ガッテン塗りによるメリットが減ってしまいます。クリームを適量手に取り、まずはクリームを温めて浸透しやすい状態にしてから、肌に押し込むように塗っていきましょう。
セラミドとは
セラミドとは細胞と細胞の間を埋める細胞間脂質のことです。
セラミドにはバリア機能がありますので、肌にセラミドが充分にあると肌内部の水分や油分が失われにくくなるだけでなく、汚れや乾燥した空気といった肌を衰えさせるものの影響を受けにくくなります。
肌が自発的に充分な量のセラミドを作るためにも、スキンケアは「水分や油分を与えすぎないこと」が大切なのです。
スキンケアも休日を作る
肌に充分な水分や油分を与えるとセラミドが作られにくくなるだけでなく、肌自身の水分や油分を作り出す能力が衰えてしまいます。
肌に必要な養分を与えることも重要ですが、最低限のスキンケアだけをする「スキンケアの休日」を作ることも重要だと言えるでしょう。
肌にあえて養分を与えない日を作ることを、肌断食方法や美容断食と呼ぶことがあります。
美容断食をすることで肌は枯渇状態になり、断食終了後に与える水分や養分は、いつも以上に吸収されることになるのです。
敏感肌に傾いたときなどは、与えるケアだけでなく控えるケアも取り入れてくださいね。
お肌に優しい石鹸で落ちるベースメイク
しっかりメイクをすると、強い洗浄成分が含まれたクレンジング料を使わなくてはならなくなります。
クレンジングで肌をこすってさらに肌ストレスが増えてしまいます。
時に応じてはしっかりメイクも必要ですが、普段はお肌に優しい石鹸や洗浄成分が強すぎない洗顔料で落とせるベースメイクをするようにしましょう。
塗っているときに肌に負担をかけないだけでなく、落とすときも肌に負担をかけないBBクリームや色補正効果入りの日焼け止めクリームがあります。
美容成分が多い石鹸で落とせるファンデーションなどを選んでください。
こすらずに落とすために一手間かける
ゴシゴシとこすらなくてもメイクを落とせるように、ホットタオルやスチーム美顔器などで毛穴を充分に開いてから洗顔をすることがおすすめです。
一手間かけることで肌への摩擦を減らすことができ、メイクもすっきりと落とすことができますよ。
キーアイテムはミネラルファンデーション
酸化亜鉛や酸化鉄などの天然のミネラル成分が配合されたミネラルファンデーションは、石鹸だけでも充分に落とせることが特徴です。
肌への摩擦や負担を減らしたい人は、ミネラルファンデーションを選んでみてはいかがでしょうか。
重要なのは潤いを与えることではなく乾燥を防ぐこと
肌に必要なのは潤いを与えることではありません。乾燥しないように肌を守ることです。
十分な潤いを与えてしまうと、肌が脆弱化してしまい、自分で水分や油分を作り出せなくなってしまいます。
適度な油分をクリームで補い、与えすぎないことに注意して、肌が乾燥しないように守っていきましょう。