メイクに使うコスメは油成分が多いため水では落ちません。洗顔料を使っても完全に落とすのは難しいため、メイク落しにはクレンジング剤を使います。

クレンジング剤は乳化させて使うことですすぎやすくなり、肌への負担を軽減できます。

頬たるみ02

クレンジングは肌に負担をかける

クレンジングは肌に負担を与える

クレンジング剤には主に以下の6種類があります。

  • オイル
  • クリーム
  • ミルク
  • ジェル
  • クレンジングシート(メイク落としシート)
  • リキッド

種類によって洗浄力の強弱があり、同じリキッドタイプでも洗浄力が強いタイプほど肌への負担も大きくなります。

例えばオイル系はクレンジング剤の中でも洗浄力抜群ですが、肌への負担が大きく、敏感肌や乾燥肌には相性の悪いタイプといえます。

クレンジングシートもシートを使って肌を擦るために肌への負担が大きくなります。

クレンジング剤は配合成分による肌への負担もありますが、使用の際に肌への摩擦による負担も考慮するべきです。

例えばミルク系は成分による肌への負担は少ないのですが、サラサラの液状のため素肌に馴染ませる際に摩擦が多くなりがちです。

クレンジング剤は摩擦による肌への刺激も考慮するべきですが、この点は肌を擦り過ぎないように工夫すれば負担を軽減できます。

界面活性剤は素肌を保護する皮脂も落としてしまう

多くのクレンジング剤には界面活性剤という洗浄成分が含まれています。

界面活性剤は本来、混ざり合うことのない水と油を結びつける性質があります。

界面活性剤は顔の素肌を守る皮脂まで洗い流してしまいます。適度な皮脂は素肌を乾燥から守る保湿の役割があり、皮脂を落としすぎると乾燥肌や敏感肌を引き起こす要因にもなると言われています。

界面活性剤はメイク落としに欠かせない洗浄成分

上記の理由から界面活性剤は悪いイメージを持たれる場合もありますが、化粧品は油成分がメインとなるためメイクを洗い流すために有効な成分であることは間違いありません。

クレンジング剤の中には肌への負担を考慮し、含まれる界面活性剤が少量の製品も存在します。

しかし界面活性剤が少ない製品は洗浄力も乏しく、強く擦らないとメイクがしっかり落ちない場合もあります。

メイク落としで肌を強く擦ると肌にダメージを与えることにもなります。つまり界面活性剤が少なければ良いとは一概にいえません。

日頃からメイクをする女性にとって界面活性剤が入ったクレンジング剤で顔を洗うことはある程度仕方のないことです。大切なのは洗顔とクレンジングによるメイク落ち後のスキンケアです。

洗顔後のスキンケアは化粧水、美容液、乳液・クリームなどの基礎化粧品を使います。

クレンジングは乳化させて洗い流すことが大切

クレンジングは乳化して洗い流す

クレンジング剤でメイク落としをするコツは、あまり擦り過ぎず、肌に馴染ませるようにつけることです。

量が少ないとどうしても擦る回数が増えるため、やや多めに使うのもポイントです。

クレンジング剤は肌への刺激が強いため、つけている時間は1分以内にして、洗い流す際はぬるま湯にするのも大事なポイントです。

以上がクレンジングの基本ですが、もう一つ大切なことはクレンジング剤をすすぎ洗いする際に「乳化」させることです。

乳化とは水分と油分が混ざり合った状態を指します。

クレンジング剤を乳化させて使う理由

そもそもメイク落としにクレンジング剤を使うのは、メイクが水洗いで落ちないためです。

そのためクレンジング剤には油成分が含まれており、含まれる油成分が多めの製品ほど洗浄力が強い傾向にあります。

通常は水と油が混ざることはありません。そのため油成分がメインであるクレンジング剤を顔につけて馴染ませた後、水で洗い流そうとしてもなかなか落ちません。

しかし手に残ったクレンジング剤を乳化させることで水と油が溶け合う状態を作り、水洗いでスッキリと洗い流すことができます。

もしもクレンジングを乳化させず洗い流そうとすると、どうしても水を弾いてしまい、顔についたクレンジング剤やメイクの残りが落ち切れず毛穴に残り、後で肌荒れやニキビの原因となってしまいます。

以上のことから、クレンジングを乳化させて使うことは、クレンジング剤をきれいさっぱりと洗い流すための大切な作業なのです。

クレンジングを乳化させる

クレンジング剤でお肌の皮脂と乳化させるとぬるま湯で簡単に洗い流せるため、必要以上に擦ることもなく、肌への負担を軽減できます。

簡単に洗い流せれば時間の短縮にもなり、クレンジングの成分による肌への負担を軽減することにもつながります。

確実に乳化させる方法

確実に乳化させる方法

クレンジングを乳化させる方法は、まずクレンジング剤の適量を手に取り、顔に塗ってメイクと馴染ませます。

このときにあまり擦り過ぎずに馴染ませるように塗っていくのが肌の負担を減らすコツです。

乳化させる作業はクレンジング剤を顔に馴染ませた後です。

クレンジングを乳化させる手順

顔にクレンジングを馴染ませた後、手に残っているクレンジング剤に少量の水を着けて馴染ませることで、手に残ったクレンジング剤が乳化します。

乳化すると文字通りで、牛乳のように白い液体になり、質感はオイルのヌルヌル感がなくなり、サラサラです。

クレンジングと水を馴染ませて乳化させ、質感を変質させることを「転相」とも呼びます。

手の中にある乳化したクレンジングを、顔についているクレンジングと馴染ませることで、ぬるま湯で簡単にすすぐことができます。

乳化させる際の水の量は多過ぎても少な過ぎてもダメです。この辺りは経験を重ね適量を見つけるしかありません。

以上のようにクレンジング剤はすすぎの際に乳化させることによって洗い流しやすくなり、肌への負担を軽減できます。

油成分を含まないタイプは乳化の必要がない

クレンジング剤は水分と油成分が両方含まれており、その2つを混ぜ合わせるために乳化させます。

このため油分を含まない、またはごく少量しか油分を含まないタイプのクレンジング剤は乳化する必要がありません。

水分が主成分のリキッドタイプのクレンジング剤には油分を含まないオイルフリーの製品も存在します。

乳化させるときの注意点

乳化する際の注意点

クレンジングを乳化させる主なメリットは、洗い流す作業時のすすぎによる摩擦と時間を軽減して肌への負担を減らせる点です。

クレンジング作業を手早く済ませるためにはいくつかの注意点があります。

メイクが濃い場合はリムーバーを使う

もしもアイメイクなど、部分的に濃いめのメイクをしている場合は、メイクが濃い部分だけリムーバーを使って落とすことをおすすめします。

目の周りは敏感な部分なのでリムーバーのような洗浄力の強いメイク落としでさっと落としたほうが、強くこすって落とすよりも結果として負担を軽減できます。

メイクの濃い部分にリムーバーを使ってあらかじめ落とすことで、クレンジングのメイク落としの乳化作業も含め、手早く、あまり擦らずに洗い流すことができます。

冷水よりもぬるま湯が良い

すすぎの際の水は冷水よりもぬるま湯のほうが油分は落ちやすいため、クレンジングの際のすすぎはできるだけぬるま湯を使うのがおすすめです。

冷水とぬるま湯では洗い落とすまでの時間も変わってくるため、手早く済ませるのが基本のクレンジングはぬるま湯が最適なのです。

クレンジング剤の種類によって異なる洗浄力と肌への負担

クレンジング剤には以下の表のような種類があり、洗浄力と肌への負担にも差があります。

タイプ 洗浄力 肌への刺激・負担 備考
ミルク ★★ 粘度が少ないため肌への摩擦が多くなりがち 乳液成分が含まれるため肌に優しい
クリーム ☆☆ 粘度が少ないため肌への摩擦が多くなりがち
ジェル ☆☆☆ ★★★ ジェルの粘度で摩擦は抑えることができる
クレンジングシート(メイク落としシート) ☆☆☆☆ ★★★★★ シートで擦るから肌への刺激が強い
リキッド(ローション) ☆☆☆☆ ★★★★ 油成分がほとんどなく、ナチュラルメイク落としに有効
オイル ☆☆☆☆☆ ★★★★

上記の表以外でもリキッド系のクレンジング剤もあります。リキッド系は水分が主体となっており、洗浄力は界面活性剤に頼る構造です。

水性のリキッドクレンジングは脂性肌の人に適しています。

メイク落としの負担を軽減しましょう

メイク落としに使うクレンジングは油成分が多めに含まれるために肌への負担が大きい作業です。そのためクレンジングはできるだけ手早く済ませる必要があります。

特に油成分が多めのオイル系クレンジング剤を使用する際は乳化による効率的なすすぎが必須のテクニックです。

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