40代になると体力が低下するため、「疲れやすい」「疲れが取れない」と感じる女性は多くいます。

しかし、疲れの原因は体力の低下だけとは限りません。この記事では、疲れの原因となり得る病気や女性特有の体の変化について解説します。

40代女性の疲れが取れないのは病気の可能性

疲れが取れないのにはいくつかの原因があります。その中でも特に気を付けたいのが病気の可能性です。

正しく治療しなければ悪化する可能性があるためです。

ここでは、疲れが取れない原因となり得る病気を2つ紹介します。

あなたに当てはまるものがないかチェックしてみましょう。ただし、正しい診断は医師を頼るようにしてくださいね。

鉄分不足による貧血

症状 疲れ、動悸、立ちくらみ、顔面蒼白、吐き気、息切れなど
原因 鉄分の不足
治療法 食事療法、鉄剤の投与など

血液中にある赤血球には、酸素を運ぶ役割があるヘモグロビンという物質が含まれています。

ヘモグロビンは鉄分とタンパク質によって作られているため、鉄分が不足するとヘモグロビンの数が減少します。

そして、ヘモグロビンが減少すると酸素が全身に行き渡りにくくなり、疲れや動悸などの症状が現れます。

鉄分不足による貧血は誰にでも起こり得ることです。

しかし、女性は月経によって毎月鉄分が失われるため、年齢が上がると共に貧血になりやすくなるのです。

そのため、40代は20代や30代に比べて貧血になりやすいですが、50代になり閉経すると症状が落ち着くことがあります。

また、レバーや納豆など、鉄分を多く含む食材を積極的に食べることによって貧血が改善することがあります。

「貧血かもしれない」と感じたら、一度食事を見直してみましょう。

甲状腺ホルモンの分泌量低下による甲状腺機能低下症

症状 疲れ、肌の乾燥、むくみ、月経異常、食欲の低下など
原因 甲状腺ホルモンの分泌量の低下
治療法 甲状腺ホルモン薬の投与

甲状腺ホルモンには、新陳代謝を促進する働きがあります。しかし、甲状腺が炎症を起こしたり細菌に感染したりすると、甲状腺ホルモンがうまく分泌されなくなります。

そして、甲状腺ホルモンの分泌量が減少すると、新陳代謝が低下して疲れや肌の異常などの症状が現れます。

また、甲状腺機能低下症は初期症状がほとんどないのも特徴的です。そのため、20代や30代の時に発症したにも関わらず、40代になり症状が進行してから気が付くというケースもあります。

しかも、症状が更年期障害と似ているため、甲状腺機能低下症だと気が付かず放置してしまう人もいます。

医師でないと診断ができないため、「甲状腺機能低下症か更年期障害か分からない」という場合は病院に相談しに行きましょう。

40代は女性ホルモンが激減する時期

女性ホルモンの分泌量は年齢によって異なりますが、40代は分泌量が減少する時期です。そして、女性ホルモンの分泌量が減少すると、体や心にいくつもの不調が現れ始めます。

ここでは、どのように女性ホルモンの分泌量が減少するのか、分泌量が減少した結果どうなるのかについて見ていきましょう。

女性ホルモンの分泌量は年齢と共に変化する

卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)は10代から20代にかけて増加し、25歳頃ピークを迎えます。

その後、30代前半は分泌量が安定しますが、30代後半から徐々に減少します。そして、40代に入ると女性ホルモンは激減し、50代で閉経を迎えます。

女性ホルモンの分泌量が激減すると脳が混乱

40代になっても脳は「女性ホルモンを分泌しろ」と卵巣に指令を出し続けます。しかし、加齢によって卵巣機能が衰えているため、卵巣はうまく女性ホルモンを分泌できません。

そうすると、脳が混乱して、疲れやイライラなど心身の症状を引き起こすのです。

更年期障害も疲れの大きな要因

目の下たるみの原因

更年期とは、閉経する前後の10年間のことを指します。閉経は50歳前後で起こるため、一般的には45~55歳頃を更年期と呼びます。

更年期には、女性ホルモンの分泌量が激減することによって、心身の不調である更年期症状が現れます。

そして、更年期症状が生活に支障をきたすほど悪化すると更年期障害と呼ばれるようになります。

また、40代は、子どもの自立や親の介護、仕事での責任の増加など生活環境が変わりやすい時期です。生活環境の変化がストレスになり、更年期障害を悪化させることもあります。

更年期障害の主な症状

更年期障害の症状や重さは人によって異なりますが、ここでは代表的な症状について見ていきましょう。

症状の種類 具体的な症状
肉体的な症状 疲れ、頭痛、異常な発汗、ほてり、吐き気、動悸、めまい、食欲不振、便秘、下痢、肌の乾燥、肩こり、腰痛など
精神的な症状 不安感、無気力、憂鬱、物忘れ、不眠、集中力の低下、判断力の低下など

人によっては上記以外の症状が現れることもあります。「いつもの調子と違うな」と感じたら更年期障害を疑ってみましょう。

疲れが取れない時の4つの対策

肌質に合わせた選び方

「ただの疲れだから平気」と放置してしまう人もいますが、長引くと辛いですよね。正しく対処して疲れを吹き飛ばしましょう。

ここでは、日常生活の中でできる簡単な疲れの対処法を紹介します。是非今日から試してみてくださいね。

カルシウムを多く取る

カルシウムには、筋肉をスムーズに動かす働きや免疫力を高める働きなどがあります。そのため、カルシウムが不足すると、疲れやすくなるのです。

疲れにくい体を作るために、以下のようなカルシウムを多く含む食材を積極的に食べましょう。

  • ・牛乳
  • ・ヨーグルト
  • ・チーズ
  • ・いわし
  • ・ちりめんじゃこ
  • ・納豆
  • ・豆腐
  • ・ひじき

また、カルシウムは他の栄養素に比べて吸収率が悪いですが、ビタミンD、ビタミンC、マグネシウムと一緒に摂取することによって吸収率がアップします。

カルシウムを摂取する時は、ビタミンC、ビタミンD、マグネシウムを多く含む食材も一緒に食べるように心がけましょう。

栄養素 おすすめ食材
ビタミンC パプリカ、柚子、パセリ、レモン、ブロッコリー、ケール
ビタミンD マッシュルーム、まいたけ、サーモン、レバー
マグネシウム わかめ、ひじき、海苔、大豆、そば

ストレスを溜めない

心身のストレスは脳が処理をしています。しかし、ストレスを感じ続けると体内で活性酸素という物質が発生します。

活性酸素にはウイルスを分解する働きがある一方で、健康な細胞を傷つける作用もあります。そのため、ストレスによって活性酸素が大量に発生すると、脳の細胞が傷つきストレスを処理できなくなります。

そして、うまく作用できなくなった脳は「休め」と体に指令を出します。指令を受け取った体は、疲れを感じ休まざるを得ない状態になるのです。

つまり、疲れない体を作るためには、脳が「休め」という指令を出す前にストレスを解消しておく必要があるのです。以下のようなことを意識して、ストレスを溜め込まないようにしましょう。

  • ・1時間作業をしたら10分休憩する
  • ・睡眠時間は最低7時間以上とる
  • ・ウォーキングなどの軽い運動を習慣化する
  • ・自分だけの時間を確保する
  • ・イライラしたら深呼吸する

カフェインを摂り過ぎない

カフェインには自律神経の一種である交感神経を活発にする働きがあるため、摂取すると一時的に疲れが取れたような感覚になります。

しかし、実際には疲れは取れていないため、動き続けると余計に疲れを溜め込んでしまいます。

また、カフェインの作用によって交感神経が活発になると睡眠が浅くなります。結果として、「寝たのに疲れが取れない」という状態を引き起こしてしまいます。

カフェインは、コーヒーや緑茶、エナジードリンクなどに多く含まれています。飲み過ぎに注意しましょう。

病院で治療を受ける

「ただの疲れ」と疲れを甘く見るのは厳禁です。すでに紹介したように、疲れを引き起こす病気もあります。

病気であるにも関わらず放置してしまうと、症状がどんどん悪化する可能性があります。

「疲れくらいで病院に行くなんて恥ずかしい」などと考えず、体に異常を感じたら病院で相談することが大切です。

「何科に行けばよいか分からない」という場合は、まず内科で相談しましょう。内科で疲れの原因が分かれば、適切な科を紹介してもらえます。

また、更年期障害も病院で治療できます。更年期障害の場合は、内科または婦人科で相談しましょう。

疲れの放置は厳禁!適切に対処しましょう

40代に入ると体力が低下するため、疲れが取れにくくなります。しかし、「加齢によるものだから仕方ない」と放置せず、食生活や生活習慣を見直して疲労回復に努めましょう。

また、貧血などの病気や女性特有の更年期障害である可能性もあります。自分で判断せず、病院で相談することも大切です。